板野の皆さん、こんにちは。
前回は2歳から6歳頃のお子さんの歯みがきについてご紹介しました。
今回は6歳から12歳頃のお子さんの歯みがきについて、お伝えします。
永久歯への生え変わりとむし歯の予防
個人差はありますが、6歳頃になると乳歯の一番奥に第一臼歯(6歳臼歯)が生えてきます。上下左右それぞれに第一臼歯が生え揃うと、下の前歯から永久歯に生え変わってくるようになります。
6歳から8歳頃には、乳歯はどんどん永久歯へ生え変わっていき、だいたい12歳くらいには第二大臼歯(12歳臼歯)が生えて、永久歯列が完成します。
生えたばかりの永久歯は歯の質が未成熟なので、虫歯に対する抵抗力もとても弱く、また他の歯の生え変わりの時期であるためにみがき残しが多く、虫歯になりやすいです。また生えたての永久歯は軟らかく、まだ表面も未完成なので、糖分の含まれる食べ物を食べたり飲んだりしたあと歯みがきをせずにそのままにしていると、お口の中がむし歯になりやすい状態になってしまいます。
永久歯への生え変わりが盛んなこの時期は一人ひとりの歯の質や唾液、細菌の量、食べ物の好みなどに加えて、歯みがきの上手い下手がとても関係があります。
特に小学校低学年までは、本人だけではすみずみまで歯を十分にみがけていないことが多いので、ご両親が仕上げみがきをしてあげることが大切です。またこの時期は歯みがきの正しい習慣を定着させるよい時期でもありますので、食べたらみがくという習慣を身につけさせるようにしましょう。
永久歯は将来の歯並びを決めて行く上でとても重要な歯でもありますので、スキンシップも兼ねて保護者の方がみがけているかの確認をしてあげるようにしましょう。
8歳から12歳の間は、1日3回の歯みがき習慣が守られているかを確認するようにし、仕上げみがきは行ってあげましょう。子ども一人ひとりの成長するはやさはそれぞれ異なるので、上記の年齢は一般的な目安として考えてください。またお子さんがどの程度まで一人で歯みがきができるようになっているかを定期的に歯科医院で確認してもらうようにしましょう。
仕上げみがきから仕上げチェックへ
徐々に仕上げみがきの回数を減らしていくようにして、きれいにみがけたかどうかの確認をする仕上げチェックをするようにしていきましょう。このとき、チェックをしてみて歯に汚れがまだ残っているようでしたら、自分でみがき直しをさせるようにしましょう。
お子さんの使いやすさを考えて、子ども用サイズの歯ブラシを選んであげましょう。好みの色やデザインの歯ブラシなら、毎日の歯みがきにやる気を起こさせる効果もあるでしょうし、子ども用の電動歯ブラシも販売されています。どのような製品がお子さまに適しているかについては、歯科医師でアドバイスをもらうとよいでしょう。
また、虫歯などのトラブルがなくても、歯科医の定期検診は受けるようにしましょう。定期的に口の中をチェックしてもらったり、ブラッシング指導を受けたりすれば、お子さんの歯みがきに対するモチベーションの向上にもつながるでしょうし、この時期は噛み合わせや歯並びも変化がある時期ですので、不調があれば早期発見へつながります。
お子さんの成長にあわせて保護者の方も歯みがきへの対応を臨機応変に変えていくことが重要です。