板野の皆さん、こんにちは。
前回は味覚障害についてご紹介いたしました。
今日は呼吸障害・開口障害について、お伝えします。

呼吸障害
呼吸が妨げられている状態を「呼吸困難」と言い、それが更に進行し、呼吸本来の機能が満足に行えない状態のことを「呼吸不全」と言います。
呼吸障害の原因はいろいろありますが、閉塞性呼吸困難と呼ばれる腫瘍や、口底炎、出血、分泌物などによる閉塞が多く、問題となっています。
治療は原因の除去を行うことになりますが、緊急を要する場合は器官切開や気管内内挿管を行う必要があります。

呼吸障害にならないためには
呼吸障害は生活の改善と共によくなるものもありますので、お酒や喫煙を控えたり、適度に運動をしたり、ストレスを溜めこまないようにすることなどで改善、予防に繋がります。
開口障害
口が開きにくいことを開口障害と言います。
開口障害には様々な要因で開口が妨げられ、関節や筋肉に関係して起こっているものや、外傷が原因で引き起こされているものがあります。canstockphoto11201115

原因には
・開口筋の機能不全
・開口筋の伸張の欠如
・下顎運動を妨げる腫瘍や炎症
・神経の異常
・顎関節の障害
などが挙げられます。

更に疾患に分類すると
・関節性(顎関節症、関節リウマチなどの顎関節の障害)
・炎症性(炎症による開口筋の伸張の障害)
・外傷性(関節突起骨折などによって開口筋や顎関節の障害から開口が制限される)
・腫瘍性(下顎がんや上顎がんによって腫瘍が発生した場合)
・筋性(咀嚼筋の筋炎など)
・神経性(てんかん・破傷風・テタニー・ヒステリーからくるけいれんによって生じる)
・瘢痕性開口障害(顎関節強直症や上顎がんの手術後の瘢痕により開口が制限される)
に分けられます。

炎症性か顎関節症に伴う開口障害は歯科での治療も可能です。ですがそれ以外の疾患からくる開口障害は高次医療機関か他科での治療を受けましょう。