昨今「食」のあり方が大きく問われ、「食育」というキーワードも一般化してきました。徳島県では平成19年に「徳島県食育推進計画」を公表し、継続的に県民運動として食育を推進しています。また学校教育の現場においても知育、体育、徳育に加え、「食育」が重要な位置づけとして扱われてきております。
古くからあるキーワード「食育」
そもそも「食育」という言葉のルーツは以外に古く、明治時代から使われてきました。そして最近の食生活の乱れ、また咬む事の大切さから、注目されるようになりました。
「身体の健康はお口から」「食は健康の源」と言われる様に、食事(物を咬む事)と健康は切り離せない密接な関係となっています。
昔からゆっくりよく咬んで、30回以上は咬んで食べよう、と言われてきましたが最近はあまり咬む必要が少ない軟らかい食品を好んで食べる傾向があり、歯並びやあごの発達に影響を及ぼしています。そのまま全身にも影響し、ストレス、頭痛、肩こりなどから、目まい、口呼吸による疾病の併発にいたるまでも引き起こす場合があると言われています。
よく咬む事によって得られるメリット
よく咬むことによって唾液の分泌を促進し、身体の抵抗を高め、脳卒中や心筋梗塞にかかるリスクに影響しております。また脳の発達や運動能力・学力にまで関係があることも分かり、ある調査では良く咬んで食べる子どもほど、いじめっ子、いじめられっ子、情緒不安定な子どもも少ないという結果が出ております。
しかしむし歯・歯周病が原因で歯を失ってしまうと、咬む力や咀嚼能率を大きく低下させてしまいます。食事は生きていくうえで最も必要なことであり、その中で口腔内環境が身体や寿命にまで、また心の面にも大きく関わってきています。
当院でも口腔衛生活動を通じ、患者様の「食育」に対する意識の向上を目指しています。
むし歯・歯周病予防を心がけ、口腔内環境の健康を保っていきましょう。