徳島 のみなさま、こんにちは。板野郡 のユアサ歯科です。

225895前回ご案内した「歯周病と全身疾患の関わり(2015/11/16投稿)」では様々な病気と歯周病が関連していることをご案内しました。

今回は「心臓病」との関連について、ご案内いたします。

日本人の死因第2位
厚生労働省が発表している日本人の死因順位で1位はガンですが、次いで2位を占めているのが心臓病です。
特に狭心症(心臓を取り巻く冠動脈が硬化して血液の流れが悪くし引き起こす)や心筋梗塞(血管内に血栓ができ、血液が流れなくなって発症します)は、虚血性心疾患と呼ばれ、命にかかわる病気として知られています。そして動脈硬化は脳血管疾患の原因にもなります。

動脈硬化は、様々な要因が複雑にからみ合って進行していきます。中でも高血圧・糖尿病・脂質異常症(高脂血症)・喫煙はきわめて重要な危険因子といわれており、これらの因子が重なると、いのちの危険が高い虚血性心疾患になる割合が相乗的に高くなってきます。
アメリカの研究では、脂質異常症で4倍、高血圧で3倍、喫煙で2倍に危険度が増し、高血圧・脂質異常症・喫煙の3つがが重なるとなんと16倍にも危険度が跳ね上がるというデータが発表されています。

そして最近では、歯周病も大きな危険因子であることがわかってきました。

新しい危険因子「歯周病」
歯周病歯周病菌の毒素を防ぐために生み出される、炎症に関係する物質が血液中に入り、皮肉にも血管壁に作用してしまい、動脈硬化を促進する危険性があります。そして歯周病菌の中に血小板を集める働きを持つ菌がおり、その菌が血栓をつくる危険です。

歯周病を患っている人は、そうでない人の2倍の高さで心臓病リスクを抱えているといわれています。

心臓病の予防のためにも、生活習慣の改善・歯周病や動脈硬化の予防に努め、心臓血管疾患の危険度を下げることが重要です。

口腔内を健康に保ち、予防歯科に取り組むことは心臓病予防への大きな一歩となっています。