板野の皆さん、こんにちは。
前回は女性ホルモンとお口の健康の関わりについてお伝えしました。
今日は歯周病になりやすい思春期との関わりをお伝えします。

思春期と歯周病
歯周病というと若い人はかからないと思っている方も多いと思いますが、実は10代から20代の年齢層でも多くの方が歯周病にかかっているのです。
もっとも若い人は歯周病になる歯の数や進行具合は高齢者よりも少ない場合がほとんどですが、なかには重篤な症状を引き起こしてしまう場合もありますし、男性よりも女性のほうが3倍多いと言われているので、女性には特に気を付けていただく必要があります。

女性の場合は思春期にエストロゲンプロゲステロンという、前回お話しした女性ホルモンの分泌が活発になると、プロゲステロンの量が増えて歯ぐきが過敏になるので、少しのプラーク(歯垢)でもひどく炎症を起こしたり、赤く腫れて出血したりするようになります。
歯周病菌には女性ホルモンを栄養とするものがあるので、女性ホルモンが増えると同時に細菌の数も増えてしまうのです。

歯周病のケアは思春期の頃から
9ca4e35e1707d6fc96353f6f4d85cfc7_s思春期には初潮を向かえ、月経のたびに歯肉に炎症が起こりやすくなったり、口の中に腫れや痛みを感じたり、口臭が気になったりするといった症状が出たりします。
また思春期に限らず、月経が近づくと周期的に起こるホルモン量の変化で口内炎ができたり、歯ぐきが腫れたりするなどのトラブルが起こりやすくなったり、試験勉強などでストレスがかかるなどした場合にも、免疫力が低下して歯周病が悪化することがあります。
保護者の方は歯みがきを丁寧にしてあげたり、食事に対する配慮などをしっかりと伝えるようにしましょう。
口内環境が悪いと、重度の歯周病にかかって永久歯を失ってしまう可能性もあります。定期的に歯科医院を受診して歯石を取ってもらったり、痛みや腫れ、歯のぐらつきなどがあればすぐに歯科医院で相談・治療を受けるようにしましょう。